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◇1個200円の希土類磁石を1個20,000円のプラチナ磁石が代替? ⇒かつて、ハイエンドのオーディオマニアには垂涎の名人菅野義信氏作の超高級 オーディオカートリッジ『光悦』に採用され、300個限定販売されました。 ちなみに、磁気回路のヨークとアーマチュアには純度5N(99.999%)の高純度鉄、 銅コイルには純度6N(99.9999%)の高純度銅が採用され、いずれも小生がご 提供いたしました。 ◇従来の鉄の物性は真の鉄の物性に非ず? ⇒前述の5N高純度鉄は、物理的性質の驚異的な改善はもとより錆びないのです。 我々が日常手にする鉄の純度はせいぜい99.5%程度にすぎず真の鉄の物性は 分からなかったのです。 ちなみに、鉄が錆び易いのは近代西欧文明の溶鉱炉製鉄技法を導入した結果 であり、ある意味で負の遺産なのです。 ◇従来の銅の物性は真の銅の物性に非ず? ⇒今では前述の6N高純度銅をはるかに超えて8N(99.999999%)の超高純度 銅も開発されており、極低温下での物理的性質が桁違いに改善されることはさて おき、分かり易い例で、高純度銅は金と同じくらい軟らかくなりそして錆びないのです。 ◇高耐食性ステンレス鋼のSUS316がSUS304より劣る腐食環境もある ⇒一例として五酸化バナジウムが含まれる環境下では、耐食性改善の目的でモリ ブデンを含有するSUS316は"バナジウム・アタック"と称する材料破壊が生じ易く、 かえってSUS304の方が安全な場合もあります。 ◇黄銅プレス加工を中断放置すると短時間で成型品が割れで全滅する場合もある ⇒典型的な"応力腐食割れ"で、銅含有量が70%未満の黄銅に顕著ですが、 勿論対策はあります。 黄銅には、黄銅1種(70%Cu−30%Zn)、黄銅2種(65%Cu−35%Zn)、 黄銅3種(50%Cu−50%Zn)があり用途によって使い分けられます。 ◇電車用のトロリー線(タフピッチ銅線)の溶接は名人でもお手上げ? ⇒タフピッチ銅は無酸素銅よりも電気伝導度ならびに材料強度に優れることから 新幹線をはじめ電車の給電用トロリー線用に欠かせませんが、銅に含まれる酸素 濃度が高く(これが電気伝導度を高くするのですが)、トロリー線同士を溶接で 繋ごうとすると、銅中の酸素原子と溶接時に外から侵入する水素原子とが高熱下 で化学反応して銅の結晶粒界に水(H2O)となって析出するために溶接箇所が 脆くなり、どんな名人の溶接でも100%破断してしまうのです。勿論これとても対策 はあります。 ◇世界中の旅客機、戦闘機、爆撃機、ヘリコプター等の油圧配管は全てロシア製の造管機(HPTR) によって製造される ⇒航空機用の油圧配管には軽量かつ高強度の薄肉細管が不可欠で、一般に "ハーフアロイ"と称される高強度チタン合金(3%Al-2.5%V-Ti)製のシームレス (溶接継目無し)管が用いられますが、これを製造するための高性能造管機は 残念ながら日本はもとより米欧自由主義圏内では自前で造れず、各国とも不本意 ながらロシア製造管機を密かに輸入せざるを得ないのです。この点では、米国の 軍用機もロシアの技術によって支えられている現状にあります。 ◇日本はタンカーバラスト水による海洋微生物の生態系破壊では世界最悪国? ⇒東京湾や瀬戸内海で原油を下ろした後に船の喫水を下げるためにタンクに海水 を満タンにして出航し、中東の海で生きた海洋微生物を多量に含んだバラスト水を 恒常的に吐き出さざるを得ない罪深い現状にあるのです。 しかしながら、海外には超磁歪式超音波アクチュエータによるキャビテーション技術で バラストタンク内の水生微生物を熱的に死滅処理する研究に取り組んでいる研究 グループもあるのです。 ◇警察官、消防士、SP、ガードマンが緊急出動中にイヤフォンは不要? ⇒耳からではなく、頭骨に接触させて音声を耳骨に伝える超磁歪式のコンパクトな 骨振動スピーカがすでに実現しており、緊急出動中にヘッドフォンやイヤフォンが不要 となり、本部指令は骨振動スピーカにより、また現場での緊迫した音声は両耳で聴き とれることで状況判断がし易くなります。 ◇魚の養殖はイケスの中ではなく広い海洋牧場で ⇒湾内で水中スピーカで魚に餌付けしてイケスを使わないで養殖する研究が国内で 試みられております。魚の種類によって好きな周波数帯域がある様です。 超磁歪式水中スピーカはこれに最適です。 ◇風力発電はクリーンエネルギーでも決してエコではない ⇒世の中の常識となりつつあり、ことさら説明不要かと思われます。 ◇日本の将来はクリーンでかつエコな電気エネルギー大国に変身? ⇒幸いにも日本の周囲は海につき、海岸に打ち寄せる波浪エネルギーは海岸線1m 幅当り4kWと言われておりますが、これを海岸線に数万基、数十万基の数で設置 したコンパクトかつ高発電効率な超磁歪式波浪発電機で電力発電できればの話 ですが、弊社湘南メタルテックは真面目に考えております。 ところで、この度の東日本大震災発生の20日前となる2月22日に、横浜の「三菱 みなとみらい技術館」をかつて取引先のOBで大先輩M氏のご好意で見学をさせて いただく機会があり、常設展示されている原子力発電所の概要にも興味が湧きじっくり 見学させていただいた後での懇親の席で、多少酒の助けも借りて失礼をも省みず、 酒の肴に原子力発電所が一旦事故を起こした場合の危険性を話題に取上げ、 とりわけ福島原発にも見られる様に集中して敷設していたら万一どれか1基に重大 事故が発生しただけで全滅しかねず悲惨なことになりはしないかと真面目に議論して おりました。 そしてわずか20日後に現実のものとなってしまいました。大震災のすぐ後にM氏から 「松井さんの言った通りになっちゃったよ」との電話をいただいた次第です。 最後に、この度の大震災に被災された皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。 (2011年4月4日/追記)